重要🔥
趣旨:
『ホワイト・ネイション ネオ・ナショナリズム批判』(平凡社, 2003)、『希望の分配メカニズム パラノイア・ナショナリズム批判』(御茶の水書房, 2008)、『オルター・ポリティクス 批判的人類学とラディカルな想像力』(明石書店, 2022)の邦訳をはじめとする刺激的な研究で国際的に広く知られる人類学者ガッサン・ハージ氏は、2023年、オーストラリアからドイツのマックス・プランク研究所に拠点を移して新たな研究を開始していましたが、同年10月以降のパレスチナ・ガザにおけるイスラエルによる民族浄化/ジェノサイドの激化に対して批判的な発言をしたことにより、同研究所の職を解雇されました。(略)イスラエル/パレスチナ問題をめぐるこれまでの国際政治の暗部を明るみに出し、言論の自由を通じて学問が人類社会に貢献する可能性を、他でもない西欧社会が著しく毀損していることもあぶりだしました(ドイツのみならずフランスも含めて、例えばジュディス・バトラー、マーシャ・ゲッセン、ナンシー・フレイザーについて、また米国ではハーバード大学等の学長をめぐって、同類の問題が起こっています)。本件は世界的な反響を呼んでいますが、日本国内では一部の研究者以外には広く知られているとは言えない状況にあります。(引用)