本当に何度読んでも当事者を置き去りにして非当事者が不完全な安心を得るための本にしか思えない。
もしやっとの思いで保護者に打ち明けた当事者が「あなたのことを本で勉強したよ。それは一時的な揺らぎで……」ってこれを持ち出されたら恐怖と絶望しか感じないだろう。当事者から味方を奪って敵を作る本じゃないのか。
それで「うちの子は“そんなの”じゃないんだ」というまやかしの安心を得た保護者にしたって、今度は存在しないモンスターに敵意を持つわけで……。
本当に“守る”って何を、何から、なんだよって不安や怒りを感じる。
もしもトランスじゃなくて揺らぎだったとしても、そういう繊細な時期に、ああいう悪意の塊みたいな本読んでる大人に大事な話しようとか、私なら絶対絶対思わない