猫はたいへんめざとくゴキブリを見つけ、隙間などに逃げ込んだやつをしぶとく待つ。いつもと違う場所でじっと床に座っていたら「いる」サインである。(いまもいるっぽい)
このあいだの猫はゴキブリの脚を一本ずつもぎつつ、洗面台の下の戸棚に追い詰め、かわいそうなゴキブリは満身創痍、出るに出れず、ついに中で息絶えた。人間はもがれた脚を時間差で発見した数日後、戸棚を開けて肝を冷やした。猫、いつもは洗面台の前になんていないのにねぇ〜珍しいねえ、涼しいのかな? なんて呑気なことを話していたが、そのときゴキブリは戸棚の中で死線をさまよっていたのだ。
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