新しい則宗の持ち主となった人間は、美しい青年だった。
まだ少年と呼べそうな幼さが頬に残る、そのくせこの世の全てに倦み切った老人のような目をしたかれが則宗と過ごす時間は決して長くなかった。何しろかれはほとんど家にいないのだ。
だから則宗は、清光がバスルームへやって来ると飽かずかれを眺め、そして歌を聞かせた。則宗の歌を聞くと、青白い頬にほのかな赤みが差すのだ。長いまつ毛が静かに下り、蛍光灯の白々しい灯りが目元へ深く暗い陰を落とす。
連れて行こうと決めたのがいつだったのか、則宗はもう覚えていない。気づけばそれは決定事項として則宗の胸にあった。

連れて行こう。あの暖かく穏やかな海へ。
この尾鰭を打ち振り、かれを苦しめる全てを振り切って。

則宗はその時を思ってうっとりと目を閉じた。

fedibird.com/@s_mayu_kura/1128 [参照]

みたいな場面が浮かびました!
繭さん素敵なイラストありがとうございました!

清光くんがなんの変哲もない白Tなところ、めちゃくちゃ解釈一致です

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@atoinfedirori ひぇえええアトさんが!?私の絵から文を…!??
ありがとうございますありがとうございます(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)一生の宝物にします…!
しかも則宗視点…!頬が緩んできちゃいますね☺️🌸
ぎりぎりの生活を送っているだろうことと、清光くんなら真っ白無地Tでも様になるだろうなという描き手側の思惑でこうなりました🙌

@s_mayu_kura こちらこそ素敵なイラストありがとうございました!

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