土地を奪われ独自の言語を禁じられ同化政策を強いられたマオリと琉球・沖縄人の歴史は多くの共通性がある。
植民地支配を受けていた国は独立を果たしたり文化や言語の復興が進む。マオリは1970年代から文化復興が始まり、現在も権利回復の途上にある。
そんな中、沖縄は未だ先住民族とも認められず、自ら文化や言語、土地を手放すほど状況は良くない。
県内には代々この地に住む人が多くいるはずなのに世界の先住民や少数民族のように言語や文化を取り戻せないのはなぜか。
時折同じ民族的マイノリティから「沖縄は土地もあり人数も多いのに・・・」と遠回しに嫌味を言われることがある。濁している部分はきっとこんな感じだろう。
「琉球人が本気を出せば言語も文化も取り戻せる。それをやらないのは自己責任では」
琉球・沖縄人が骨抜きにされたのは沖縄戦の影響が大きい。
身内に手をかけてまで生き残った人びとの「平和」と、蛇口をひねれば水が出る中で育った人々の「平和」は違う。
どんな事があろうと「沖縄戦」に比べたら・・・というのは正しくもあり間違ってもいる。
沖縄戦は一般的に知られている被害だけでなく一つの民族のアイデンティティを破壊したという事も、もっと共有されるべき事実だ。