人口統計学などは、データサイエンスが最も活用できる分野のひとつなので、ここ数年データサイエンスがやけに言われるようになったけれど、日本のデータサイエンスの取り組みは10年単位で遅れていて、2011年震災当時には、ごく一部を除いてほとんど重要性が認識されていなかったことも背景要因として効いているのではないかと思ったりもします。
原発事故後の人の出入りはかなり複雑で、たんにグラフを眺めているだけではわからないことが多いのですが、データサイエンス的な統計手法を用いた分析はあまり多く行われておらず、そのため、全容が掴みづらかったところが大きいと思います。
帰還意向調査のような、信頼性の低いアンケートのみに基づいて政策立案されていたのでは、方向性は大きく間違うに決まっている、と改めて思います。
上の世代は、統計の重要性をそもそも認識できていない世代なので、そこも大きいと思います。