NHKスペシャルで取り上げられたジャニー喜多川性加害事件の番組に出演していた田淵俊彦氏による、番組の背景の考察記事。読み応えがあります。
たぶんにチグハグだったあの番組は、上層部からの干渉があったことを強く窺わせるという内容です。
福島事故に関係してもそうですが、日本は都合の悪いことは「なかったこと」にしようとする傾向が実に著しいと思います。
それは別に、政府や東電だけがそうだというのではなく、かかわっていた地域の人や現場の人も含めて、多くの人がその空気を醸成しているのだと思います。
NHKスペシャルでは描けなかった…番組に出演してわかった「ジャニー喜多川氏の性加害」が野放しにされたワケ
https://news.yahoo.co.jp/articles/7ca0b5d03e36725fbe16456cd3721a224644c88f?page=1
もうひとつ言えるのは、人間は群れになると、その性質を大きく変えると言うことです。
群れの規模にもよって、振る舞いは大きく違ってきます。
近代化・都市化とファシズムは大きく関係しており、人間が巨大な群れとなった社会とファシズムは親和性が強いのだと思います。
アーレントの『全体主義の起源』にもそのことは、都市のモッブの流入・形成との関係が、全体主義伸長の背景として詳述されていたと思います。