我々がAAから出ていくことを阻んでいるのは「ここから出たら飲んで死ぬかも」というリスクである。
一方、AAに入るにしても抵抗があって、「AAに入るにはアル中にならなければならない」という制約がある。
つまり、世間では偏見の対象となっているアル中というカテゴリに自分を入れなければ、AAには入れないのだ。
だがもしAAが閉鎖的な団体であるならば、その中に入ってアル中と名乗ることは大きなリスクではない。
AAの外に出てアウトリーチしたり、私はアルコホーリクだとアウトカムしない限り、AAメンバーである事は大したリスクではなのだ。
だから、AAの外に出てアル中として活動しようと思わない連中は、(本物のアル中であるかどうかに関わらず)AAメンバーである事のメリットばかりを享受して、デメリットを被らずに済まそうという、実に利己的な行動を取っているわけである。