METライブビューイング『魔笛』感想(物語)
歌や曲は文句なく素晴らしい
でも230年後に見た私、ストーリーをどう受け止めたらいいかよく分からん
見る人を選ぶシーン
自殺関係が2回出てくる
意識のない人を襲おうとする
女王もかなり毒親的な演出
復讐はだめ、性欲だけの関係もよくない、最後には美と英知、友情や徳が勝つということなのか(そんな高尚なのよりモテたいという、普通人パパゲーノによるバランス)
男女の愛が至高、夫婦には子どもが産まれたら幸せ、女は考えが足りないから男が導くしかない、みたいなのが厳しい
夜の女王の歌手の「女王は家父長制に対抗している」という話は現代的(ライブビューイングには関係者インタビューが付いている)
ザラストロは怪しいし、信者集団は男しかいない政治家の会議風景のよう(女もいるがグループ分けされている)
悪のインセルと普通のインセル
父や母というか、ザラストロが秩序、夜の女王が混沌の化身とするとやや納得
革命の暴力が吹き荒れた時代、貴族ではなくドイツの平民に向けた作品という解説だったが
18世紀フランスの古代エジプトブーム、どこから
台本のシカネーダーは何でゾロアスターを知ったのか
聴衆はフリーメイソンの布教を受けているのか…