最初は正直に言って不思議だった。イスラエルのパレスチナ入植と虐殺にどうしてLGBTQが怒っているのかと。一つの証言として残すために明記しておくけど、日本でデモや不買などのアクティヴィズムを先導したのは他ならぬ彼ら(LGBTQ)だったんだよ。いや、人権だなんだって言うなら、別にひどい目に遭ってるのはセクシャル・マイノリティーに限った話じゃないじゃない。それで、マックルモアの"HIND'S HALL"を聴いたときはっきりと確信したんだけど、おそらくガザでのジェノサイドに対する彼ら彼女らのリアクションは政治的に言うと68年のマイノリティ-・ポリティクスの延長上にある。当時はなかった問題ではあるんだけど、系譜としてはそう。華青闘告発の延長。だってマックルモアと言ったら同性愛を扱った"Same Love"の人として多くの人には認知されているだろうし。ちなみに、"HIND'S HALL"はガザでのジェノサイドをホットなトピックとして乗っかっただけの曲なら、最後まで黙殺しようと思ってたんだけど、リリックを読んで「こいつ...勉強してやがる」となったので文句なしです(ラップ自体はそんなにうまいと思わないけど、リリカルだし、デリバリーが秀逸)。