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英語の話し言葉における直接話法の引用では、冒頭にwell, oh, okay, look, y'know, heyなどがよく付けられることが知られている。これはただのフィラー(言いよどみ)のこともあるけれど、談話標識(「次に引用が来るよ」という予告で、文字における引用符に対応する)の機能もあるようだ。
jstor.org/stable/4168052

日本語では、引用を(後置式でなく)予告するような談話標識はあまりないのでは?「……よ、とコメントした」など、文末表現(「よ」)と「と」で引用を示すことならあるけれど、どちらも内容部分を言ったあとに付いてくる。

「よ」は必須でないけど、引用っぽさを向上させ、引用とそうでない部分の区切りを(括弧の使えない話し言葉で)強調するという点で、heyとかに似ている気がする。

'And some banks were interested, but actually a lot of banks said "hey, we're a little worried about this cryptocurrency thing (...)"'
youtu.be/tyN9CwJsQdg?t=1911

直接話法ではあるが、「a lot of banks」がみんなまったく同じことを言うわけがないので、厳密にそのまま引用しているのではなく、要約や言い換えである。

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