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これは電子書籍がほとんどマンガ売り上げによって下支えされているからであり、集英社・講談社が直近3年で急激に売り上げを伸ばしたのは、週刊マンガ誌の電子化・アプリ化に成功したからに他ならない。
マンガの電子化は決して容易だったわけではない。そもそも電子出版は古くから希求されてきた。
辞書はSHARPが1979年、新聞は読売新聞が1995年、書籍・コミックも電子書籍コンソーシアムが最初に配信を開始したのは1999年、携帯コミック配信や雑誌も2003年にはスタートしている。
マンガアプリも2013年のcomicoやGANMA!などを皮切りに2014~2015年でジャンプ+やマガポケなど大手出版社のものが乱立するものの、数年間にわたって赤字運営を続けてきた。それらが明確な収益ドライバーになるのはコロナ直後、皆の電子マンガ消費が急騰してからの話なのだ。
マンガ市場の6~7割を電子が占める時代
ただ2019年に紙の市場を逆転してからその勢いは加速し、すでにマンガ市場の6~7割を電子が占める時代に入った。
つまり「マンガはデジタルで読まれるようになる」ということは、20年も前から言われていた予測し得る未来だったにも関わらず、適したデバイス(iPhoneなどのスマホ端末)と配信サイト、課金システム(無料で読めるが一気見するには課金が必要)、そして消費行動の変化(コロナでの閉店・電子購入の日常化)などがそろって、この2年ほどでようやく出版社にとってメイン市場として輝くようになる。