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『結婚式のメンバー』(1952、フレッド・ジンネマン)

自分で切ったような短髪で痩せっぽっちの少年が最初に現れるがすぐにそれが12歳の少女フランキーだと知らされる。父親はいるのだけど登場場面はほぼなく、メイドのベレニスと隣家に住む従弟ジョン・ヘンリーとほとんどの時間を過ごしていて、猛烈な早口で喋りしばしば不機嫌に怒鳴り叫び唸り声をあげ、埃で黒く汚れた肘を掻きむしったりする。何かしら現状に閉塞感を感じていて、妄想的な計画を立てて実行するも失敗し、衝動的にスーツケース一つで家を飛び出してまた帰ってくる。ステレオタイプなローティーンの少女像とは著しくかけ離れていて、自らを「クイア」で「クリーピー」で「フリークス」だと言う彼女の人物造形は目を見張るものがある。演じたのは27歳のジュリー・ハリスだが、12歳に見えるか見えないかは問題ではないように思える。
一方で、同名小説の戯曲化の映画化で、主要キャストも舞台版と同じだと言うこの作品に対して、つい否定的な意味合いで舞台演劇っぽいと言う感想を持ってしまう。映画として好きだとは言えないが、少女フランキーと黒人女性ベレニスの存在感には忘れ難い印象を持った。

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原作小説を読む方がいいのかもね。翻訳者村上春樹らしいけど。

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