『其の夜の真心』(1934、フランク・キャプラ)

地方財閥の当主の娘婿が系列会社の経営を任されていたのだけど、競走馬の育成に夢中になり急速に会社業績が悪化したのを叱責されたところで、会社には興味ない、馬の方が好きだ、と宣言して町を出る。相棒の黒人飼育係と愛馬ブロードウェイ・ビル(映画の原題)をトラック乗せて旅立ち大きな競馬場のある街にやってくる。と言うところから始まる話。

ダービーへの出場にはお金がかかるのであれこれの手を使って金策したり、トラブルがあったりしているうちに手伝ってくれる仲間ができたりして、最後のクライマックス(レース本番)を迎える。
初出場のレースでは緊張したビルがスタート前に暴走していってしまい失格してしまう。どうしたものかと悩んでいるところに、主人公の義妹(財閥家の末娘)が馬小屋の前に現れるんだけど、雄鶏ービルの仲良しだけど地元の町に置いてきたーを抱えていて、其の雄鶏がバタバタっと飛び上がってビルの上にとまるとたちまち元気を取り戻す。そういうエピソードがあって、純朴な雰囲気が結構好きですね。
最後のレースシーンは疾走する馬たちと並走するカメラワークも良くて、ビルも勝利するんだけど、その後突然の悲劇が。いい映画なのに最後だけ何故?となる。

フォロー

もしかして、そのままハッピーエンドのはずが撮影中にあの通りのことが起きたとか?なんて想像するととても悲しい。

主人公の相棒役ホワイティはこの当時の黒人役としては珍しい出番の多さで、wikipediaによるとこのClarence Museという俳優さん1929年のHearts in Dixieでアフリカンアメリカンとしては初めての主演を演じた人とあった。脚本家、監督、歌手、作曲と多才な人だったらしい。

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