『地獄門』(1953、衣笠貞之助)
アマプラおすすめで見た。 衣笠貞之助作品ははじめてかな。
平治の乱の折、平清盛臣下の男が戦乱の中で出会った女を見染め、戦後その勲功としてその女を妻にと求めるがその女は同じ清盛家臣の妻であったことを知る。そのことを知っても尚諦められず妄執に囚われ付き纏い、ついには女に、自分のものにならなければ夫や親類縁者を殺すと迫る。その夜、男の襲撃を恐れた女は夫を自分の寝所に、自分は夫の寝所に入る。男はそれと知らず女の屋敷に忍び込み誤って女を殺してしまう。
制作当時の意図はわからないけど、今見るとこれはストーカーの話ですね。侍としては極めて忠実な進化ぶりを見せる一方で、女に対しては相手の気持ちなど全く構わず殺陣も厭わぬ無法な迫り方を見せる。長谷川一夫の一見誠実な美男ぶりが返って怖い。ホラー調の演出はないのでその意味での怖さはないですけどね。
画質的にはどうでしょうねえ。当時はもっと綺麗だったんじゃないかな。映像的には布とか衣装見せる作品なんですけどね。
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後から調べたら、カンヌ映画祭グランプリだったそうです。当時はどういう作品として評価されたのだろう。