67(嫉妬に狂う金髪男)②
嫉妬に狂ってても無理やりなんて考えてもいない。勘違いだろうって7ちゃんにそんな器用な真似出来ないって冷静な部分では6も分かってるけど、実際に見違えるように綺麗に着飾ってきた7ちゃんを見てこれをほかの男のためにやってるって噂されてることに苛立ちはあって。少し脅かしてやろうとしてベッドに押し倒す。
「君が気になる男って誰?ハーレの職員?それとも破魔士かな…まさか騎士団とか言わないよね?」「アルウェ」「こんな格好しちゃって…君は変わらないのに」「!!」
少しでも6に可愛いって言われたくて恋人らしくなりたいって色々と頑張ってきたことを否定されて、真っ白になる7ちゃん。恋人になりたいって言っておいて、人の話も聞かないで私の事別に好きじゃないんじゃないってなる。
思いっきり突き飛ばして、それでも体格差もあって6の身体は少ししか傾かなかったけど、キッと睨みつけて「こんなことに一喜一憂してばかみたい」って。「私はただあんたに一言可愛いって言ってもらいたかっただけなのに」「え…」
びっくりして固まる6の元からすり抜けて部屋の隅まで走っていく7ちゃん。6が手を伸ばしても間に合わず転移でいなくなってしまう。
「…僕のため」
反芻した言葉に青ざめる6。