南極の氷床融解が後戻りできなくなる「転換点」に至る恐れも – Nobuyuki Kokai
南極の氷床融解が進むなかで、氷床の下に暖かい海水が少しずつ流れ込んでいる現象が新たに見つかり、海面が予想以上の速さで上昇する可能性が指摘されています。英国南極研究所(British Antarctic Survey: BAS)のチームが、地球科学の専門誌ネイチャー・ジオサイエンス(Nature Geoscience)に報告(6/26)しました。この融解サイクルに歯止めがかからず、融解量が突然変化して後戻りできなくなる「転換点」に至る事態も想定されます。海面上昇を予測する現行モデルには、この要因が含まれていないため、実際の上昇は大きく速まる可能性があります。