日本文学と日本映画の名作「サンダカン八番娼館 望郷」 – Nobuyuki Kokai
映画「サンダカン八番娼館 望郷」は、1974(昭和49)年の熊井啓監督の名作映画です。原作はノンフィクション作家・山崎朋子の「サンダカン八番娼館-底辺女性史序章」(初版1972年)で、第4回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞しています。戦後、「戦前期日本の恥部」として一般に知られることが少なかった「からゆきさん」の実像を描き出し、原作・映画とも、さまざまな問題を投げかけた話題作でした。北川サキ(晩年)を演じた田中絹代さんは第25回ベルリン国際映画祭銀熊賞(女優賞)を受賞しています。