『落下の解剖学』のネタバレ(ショックを受けた内容含む)
法廷の場で突然「あなたはバイセクシュアルですね」と検事に言われるシーン、実際にサンドラがカムアウトしていたかどうかはわからないんですが、不特定多数が傍聴する場所で突然言われるのでかなりアウティングめいていてつらかったです。そのあとも、実際にそうかどうかにかかわらず、冒頭に出てくる学生への態度を「誘惑したのでは?」と執拗に問われるのも、めちゃくちゃしんどかった。セクシュアリティのことだけではないけれど、ニュースキャスターに「不道徳で不誠実」と言われるのもきつい。
一応作品としては最後まで観るとそれらの言葉がいかに偏った見方かということを気付かされるような構図になってはいるし、最後の方の「勝ったら得るものがあると思っていた」という台詞もよかった。でも結構ショッキングなので当事者には勧めづらいです。あとサンドラに内面化されたエイブリズムへの批判的な視点(夫のメンタルイルネスを恥じたり、ダニエルのことを「障害者と言われたら自分らしく生きられない」と言ったりする)もないのもちょっとな……と思ってしまった。