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『箱男』を見た。原作既読だけどあんまり記憶がない。
箱男が街中に佇んでたり移動したりするビジュアルはとても良かった。
冒頭、箱男が見ているのが若い女の脚ばかりで、こいつ痴漢じゃねえかとなるのですが、匿名性を確保した上で見たいのって、そういうどうどうしようもないものなのかもしれませんね。
見る・見られる、ホンモノかニセモノかといった対立項や、箱男の手記(虚構)といった要素はあるのですが、若い女の肉に過剰な負荷をかけるんじゃねえ、男だけでやってろという気持ちがどうしても先走ってしまい、内容を噛み砕くどころじゃなかったなあ、と。
あと、スタッフロールの各々の名前がおそらく本人による字で、匿名性といったものがたぶんテーマのひとつの作品で、実名性とか肉体性とかといったものを取り戻すような行為で、興味深かったです。で、この映画を見てるわたしは観客として匿名なわけですよ。
たぶん、この作品の箱男性というものは、発言小町を読む感覚みたいなところを含んでいる、と思う。

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