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エイモス・チュッオーラ『やし酒飲み』読了。
ナイジェリアの作家が英語で書いたもので、尺貫がヤード・ポンド法。
やし酒飲みの主人公が、死んだやし酒作りを連れ戻そうと死者の町へ旅をする話。道中、次々と怪異が出てくる。
昔の童話や神話みたいで読み心地は懐かしい。
こういうことがあったので、こうしたという展開の連続で、こう思ったがない。こうしたから、こうなったという因果もほとんどなくて、整合性がなく展開はとても理不尽。
解説曰く、この小説には「恐怖」と「モラル」の対比があるそうなのですが、「モラル」のほうはわたしには全然分かんなかったです。
書かれているのは怪異なんだけど、描写はこざっぱりとしていて質感や重量がない。

“「ドラム」がドラムを打つぐらいに、ドラムを打てる者は、この世に一人もいなかったし、「ソング」がソングを歌うぐらいにソングを歌える者はいなかったし、また、「ダンス」がダンスをおどるぐらいにダンスをおどれる者は、一人としていなかった”

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