わたしは選挙が好きなんですよね、選挙の雰囲気が好き。
まちなかに貼られた景観を意識しない選挙ポスター、公職選挙法の縛りと経験則から導き出された選挙カーでの挨拶と名前の連呼。
日常の風景がそのまま祭事の空間に変わる、あの感じが好き。
神棚を祀り、達磨を置き、必勝の為書きをズラリと壁一面に天井にまで貼った選挙事務所の異界めいた風景は、あまりに土着的、呪術的で、興奮すること必至です。当選すれば万歳三唱し、鯛を掲げる事務所もあるし。
遠藤周作『沈黙』の「この国は沼地であり何を植えても根が腐る」というセリフを思い出します。