せっかく寒いのだから、と軽い気持ちでNetflix映画『雪山の絆』を見たんだけど、数時間経っても圧倒されたままで放心しています
https://www.netflix.com/jp/title/81268316
1972年に発生したウルグアイ空軍機571便遭難事故を基にした作品。近々フライトの予定があるという方にはおすすめしないけれども、どのように生き延びたか、数々の重い決断の裏にどんな葛藤や苦闘があったか、静かに克明に描かれていて非常に見応えがあった。生存者間での深刻な対立や主導権争いみたいなのがなかったのも見やすくて…いや題材からして見やすいという言葉はそぐわないのだけれど。感動の人間ドラマ!に仕立てず、パニックムービーにもせず、山を降りて家に帰れなかった人への追憶や敬慕、鎮魂の念がただひしひしと感じられるのもよかったな
悲惨な事故や事件、災害に巻き込まれて無理やりに死者と生者に引き裂かれてしまった人たち一人ひとりに物語があったことを最近忘れがちだったというか、直視を避けて数字として「処理」しようとする傾向があったので、きつくてもこうした作品に触れることは私には重要なことだ……