『世涯ノ兎島ニテ幻覚ヲ見タルコト』(孤伏澤つたゐ・著)
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帯に「書くこと、撮ること、読むこと/なにげなくおこなっている行為を/うたがいながら生きるということ」とある。どの編もここにかえってくるし、そのあとその「うたがい」が自分に向けられる内容だった。
私は文章を読み書きことができるし、自分で印刷してZINEのかたちにすることができる(有料で設備を借りられるというだけだが)。
その力を使って何ができるんだ、何がしたいんだといった疑問を著者と交わし合ったような気持ちになった。
一番印象に残ったのは書店の編。私が小さい頃から一人暮らしを決めて地元を出るまで通い続けた本屋のことを思い出した。
あと、本文用紙自体も全体の厚みも、めくりやすくもちやすくてよかった。私もこのサイズでZINEをつくっているのだけど、厚みがないからめくりづらいというのはいつも気になっていた。この本文の用紙いいなあ。袋とじ、私もつくってみたくなった。