故郷には自民党がという以外にも土地の「だんぽ(旦那さん)」と言われる有力な家系があって、他人の家の中で起きていることを偵察に来るよその家のおじさんというのがいました。ゴシップを収集し、ことあればあることないことを吹聴して歩く人が少なからずいて、父もかつて私たち姉妹を大学にやったことで中傷を受けて一升瓶を下げて変な噂をふりまかないように「だんぽ」であるおじさんに頭を下げに行ったことがありました。
今はどうなっているか知らないけれど、故郷の家族からはいまでもずいぶんひどい話を聞きます。
これで田舎に住もうと思える方がどうかしていますが、私は農業をやりたいし両親の家に住みたいとも思っている。
田舎の人間関係の困難さ(中にいるものにとっては困難ではない)がそれを阻みます。
ムラの一員として認めてもらい円滑に暮らすことが非常に難しいと思われてしまう
わたしは精神障害を患っているしいったん東京に出て帰って来た女性でしかも結婚していないいわば「変人」ですから、地域社会では「異端」なわけです
そう考えていくと、私が故郷の両親の家に住むことは、現実的ではないように思えてくる
仙台の街中に独りで気楽に住んでいても、ここまで書いたこととそう変わりのない「自民党以外はひとにあらず」とでもいうような傾向は強く感じます
私は今、障害を持ったことでやっと「障害を持つ人」のコミュニティに属することができ地域社会に受け入れられつつありますが、親しくなった人の大部分は選挙に行かないし政治に興味を持たないことを一般的な生き方として「お気楽に生きているから」と肯定している
そして政治に興味を持つことは自民党に何らかのコネを持つことだったりする
そこを意識しだすととても生きづらくなる
上に書いた理由で私は一時は親しくなった人数人と距離を置きました
人柄が善くても、付き合っていて日常会話の中に出てくる外国人を差別する発言に腹を立ててしまう自分に疲れてしまったからです
相手を自分と同じ人間だと見れなくなっていくのが耐えられませんでした
自分の内面の問題ですが、距離を取る以外いかんともしがたかった