これ、共同だけど同じ復元納棺師の記事があった
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足りないひつぎを一緒に組み立て、遺体のそばに置かれたドライアイスの量を確認する。ドライアイスが足りないと、腐敗が早く進んでしまう。
遺体の保全や修復に取りかかれたのは、暗くなりかけてから。底冷えする中、お棺の脇に膝をつき、かがみこむような体勢で遺体の出血や体液の流出を止めていく。この処置で腐敗の進行やにおいを防ぐ。災害時は犠牲者の多さから火葬場が混乱し、遺体を火葬場に搬送できる時期が見通しにくくなるためだが、遺族にとっても大きな意味を持つ。さらに、手のぬくもりを犠牲者の顔に伝え、笑いじわを蘇らせた。
続けるうちに肩や腰はこわばり、疲労で目もかすむ。立て膝で長時間作業をしているため、膝も真っ赤になったが、自分に言い聞かせた。「後で悔いが残らないように、絶対に手を抜かない」
無心で手を動かしていた時、突然、目の前が明るくなった。
「これで見えますか」
安置所にいた警察官たちだった。暗がりの中で遺体と向き合う笹原さんのため、代わる代わるライトやランタンで照らしてくれた。
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