「上海帰りのリル」の発売は1951年(昭和26年)7月。
レコーディングは5月。その前日のレッスン室でのこと、津村謙の歌が「リル リル」のフレーズにさしかかったところで不意に途切れ、あとが続かない。作曲の渡久地政信が見ると、津村は譜面に顔を隠して泣いている。「ちょっと休もうか」と言ったディレクターの目元も赤くにじんでいた。
これも飯島哲夫の『津村謙伝』によった。
作詞家が危惧した歌詞を、作曲家と歌手がヒット曲に仕上げた。
もとはと言えば、詞のアクチュアリティ。
上海帰りのリル - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=19n7uyalzmc