《ベルリン時間でいまは夜明けよ。ご存知? あそこではブロンドの少年たちが揃って臍から下を剥き出しにして朝の食卓に向かうのです。短い感謝のお祈りの間、少年たちの薄い陰毛は、金いろの朝日の祝福を受けて風にそよぎます。》
『キネマと怪人』の登場人物・浪子の台詞。
「臍から下を剥き出しに」とあることで、この浪子が、徳冨蘆花の『不如帰(ホトトギス)』から、のぞきカラクリの『不如帰』(下記歌詞)を経由してフィーチャーされてきたものとわかる。
タケオがボートに移るとき ナミさん赤い腰巻を
おへその上まで捲(まく)り上げ これに未練はないかいな
ナミコがボートに移るとき タケオは紺のズボンをば
膝の下まで摺(ず)り下ろし ……
https://tyumeji.blog.fc2.com/blog-entry-602.html