『復活の日』(小松左京)
コロナパンデミックが始まった頃に読みたいなと思い、やっと今頃読み終えました。
60年近く前に書かれた作品ですが、この3年を実況しているのでは…と思わせるような描写に背筋がゾクっとしました。大衆の反応など、まさに。
"たかが"風邪でしょ
"たかが"インフルエンザ
この3年で良く目にしました。
未知の脅威を前にした時の世間の反応は、作品に描かれている通りでした。
いつかのSF作家会議でケン・リュウさんが、未知のウィルスを前に人類は一致団結しなければならないのに残念なことに排除や分断にエネルギーを使っている、というようなことを話されていたのを思い出しました。
学者の良心の描かれ方も印象的で。
人の知性を諦めず真実を伝えようとする学者さん、現実にもいらっしゃるな…と思いながら読みました。