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『ケアする惑星』
著/小川公代

誰かを傷つけることなく、時間的・空間的に遠く離れた他者を人間としてつながるための「ケア」の在り方を、文学・漫画・映画などの作品から探る。

「ケア」と聞くと、看病や介護や保育といった職業を思い浮かべる。この本で語られる「ケア」はもっと多角的だった。本来決して分かり会えない自分以外の他者と、分かり会えないままに手を取り合って共存するための方法、というニュアンスになるだろうか。そして、それは本来、性別や職業だけが担うものではなく惑星を形作る全員が参加するもののはずだ、ということが繰り返し語られる。そんなことも「ケア」なの?ケアと読んでもいいものなの?といくつも発見があった。

作品の海を少しずつ探りながら論を深めていくのが心地よかった。読んだことのある本や漫画がたくさん登場したので、新しい視点を見いだせたのも楽しかった。ヴァージニア・ウルフの作品を一つも読んだことがない。この本を読んで、とても読みたくなった。

面白そうですね。「ケア」の本当の意味を見つけるために主人公は他の文学などについて考えていますか?

論考なので主人公はいないのです(書き方がややこしくてすみません)
登場する作品は、『アンネの日記』、オスカー・ワイルド、ヴァージニア・ウルフ、ジェーン・オースティン、ルイス・キャロルなどなど、イギリス文学が中心です。他、漫画『約束のネバーランド』『鬼滅の刃』、ドラマ『アウトランダー』も登場します。

そうなんですか。それで登場した作品についてどのような「ケア」があるかどうか論考しますか?その形も面白そうですね😃

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