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美学を提唱したバウムガルテンによれば、まず「美」というのは芸術作品などような自分の外にある対象を指すのではなく、自分が対象を見たり聞いたりして認知した瞬間の感覚的認識そのものを指すものである (ゲルノート・ベーメ著『感覚学としての美学』(2005) より)。
そして、感覚的認識はほとんどの場合、認識されたものの解釈や分析によって瞬時に合理的認識に変性される。そうでなければ、おそらく危険察知などに支障を来すのだろう。

ここからは私の仮説なのだけど、芸術は感覚的認識を引き伸ばすために瞬間的な解釈を拒む曖昧さや開かれを持っているし、だからこそ芸術鑑賞は安全でなければならないのではないか。

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