幸運なことに『デューン 砂の惑星 PART2』をフル規格IMAXで観ることが出来ました。
取敢えず娯楽作品として「ものすごい。面白い。」に尽きると思います。
1:1.43の縦横比を余すことなく使い切る映像構成と音作りは前作より緻密な感じですね。
原作読んでる人はサンドワームの乗りこなしや砂塵の向こうからサンドワームが身をくねらせながら躍り出てくるところで心のメーターが振り切れてしまうこと請け合い。
前作で「え?こんな前半で終わんの?」って心配したけど今回は恐ろしいほどのエピソード切りで乗り切ってて,特にポールが次第に変容していく細かな積み重ねの叙事を殆ど捨てる代わりにチャニの叙情に仮託して,且つ政治話(王政・貴族的統治や謀略),宗教話の外に居る観客の受け皿としての役割を負わせることで処理しているのが功を奏したかなと思います。(きっと「やりすぎだ!」て怒る人も居るでしょうね)ちなみに,デヴィッド・リンチも偏愛したエイリアだって胎から出てこないので残念。(見通した未来の中には出てくるけど)
でも,チャニに色んなものを背負わせたキャラ造形にしちゃうと次作を「砂漠の救世主」の内容として繋げるのは至難の業でしょうね。