『まともな家の子供はいない』津村記久子 (筑摩書房)
読了。あ~~~~~~つら~~~~~~~~~~………………。「まともな家の子供はいない」「サバイブ」の二本立て。中学生が主人公の小説だけど、津村作品の大人が主人公の小説と同じくらい日々に怒りを持っているし、子どもだからこそその怒りに付き合う方法が少なすぎて虚無感を育てている感じがする。行く場所がない、好きにできるお金もない、家と学校と塾しか基盤がない、交友関係もそこにしかない、そして家にはいたくない。居場所がない。居場所を求めて図書館に行くが図書館も席は奪い合いである。そしてそういう子供たちも「普通の子」なんだよね。シューアイスでキャッキャしたり。「サバイブ」、虐待やいじめを受けている子どもは出てこないけど、このタイトルはとてもしっくりくると思う。どうか生き延びてほしい。