いまも定職につかずに漫画家を目指している高校の同級生がいて、10年以上前に帰省したときに「この作品を投稿してダメだったら諦めるから、読んで本気で批評してほしい」というので本気で批評したら二度と見せてくれなくなった。例のよく見る設定の詰め合わせの、何をやってもダメで顔が可愛くもなくてふにゃふにゃした主人公がクラスのイケメンに熱烈に求愛される話だった。絵は上手いからイラストレーターの方がいいんじゃないかなと思うんだけど本人は絶対に漫画家になりたいらしい。

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「顔が可愛くもない」というのは私の感想ではなくて設定。「私なんか可愛くもないのに」と卑下していたり「ブスのくせになんで」と僻まれていたりするけど絵としては可愛く描かれているので全然説得力がないというのもあるある。

長くなった 

その漫画家志望の子は今まで一度も恋人がいたことはなくて、恋愛に興味がなく人を好きになったことが一度もないらしい(もちろん真実は知らないけど本人の言葉を信じれば)
じゃあなぜ恋愛漫画を描くのかというと、かわいい女の子とかっこいい男の子が登場する高校生活をとにかく描きたいからで、内容はその子にとってそれほど重要でないらしい。興味も経験もない人がテンプレ恋愛漫画を描こうとするとああなるというのは、やっぱり日本の恋愛漫画における「何もできなくて男が放っておけない」理想の女の子像というものの影響は意外と無視できないほど大きいんじゃないかなとふと思った(最近の漫画については知らないし、昔の漫画で今も人気の作品は大抵そうではない主人公が描かれていることも知ってる)
少女漫画は何も恋愛漫画ばかりじゃないし、人を好きになったことがないならそういう視点で高校生活を描いてみたらとその子には言ったけど本人が恋愛漫画をどうしても描きたいなら仕方がないよな。今はネットコミックみたいなのに応募してて、デビューはしてないけど担当はついてるらしい。

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