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紫式部先生の男兄弟は、先生の天才性を強調するために凡庸な人として創作では扱われがちなんですが、本人の歌集か何かのエピソードを読むと風狂パンクな人なのよな。斎院に忍び込んだ時にサラッと和歌を詠んで赦されたり、仏の救いを拒否して死んだり。

男きょうだいよりよく出来た、という自慢話を式部先生が書き残すということは、当時は兄さんわりと面白枠の有名人だったのではと思っています。「箒木」の式部丞が兄さんで、左馬頭が夫君だと思うと内輪ギャグとして深い滋味があります。

この2人が編集者的に設定協力したり、仲間内で若い式部先生の小説を回し読みさせたりして、男性読者の獲得に貢献したのではと思っています。天才の裏にチーム有り。

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