朱野帰子「急な『売れ』に備える作家のためのサバイバル読本」同人誌(技術書典で購入可能) 作家さんに限らず、急に分野に光が当たってこれまでコツコツやっていた個人主義の研究者に突然莫大なプロジェクト費が舞い込んだ時も同じような危機がある。

私のような3流どころは、「売れ」がきて奔流に振り回されている人にさらに振り回される役どころなので(そして実際、選択と集中という総合科学技術会議の方針というのは奔流を助長する)、お金が入って好きな研究ができるどころか年々気難しくなるベテラン先輩研究者たちに実際何が起こっていたのか想像するために本書は大変有意義でした。やっぱり実際助けを求めていたんだろうなあ、それを側で見続けるのも、彼らが引っ張ってきたお金に依存せざるを得ないのものも大変なストレスでしたが。

モンスター化する自分にリセットをかけ、もう一度書くことを好きになろうと走り始めた著者さんを応援したいです。同世代ですし。

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研究業界に限らず天才信仰、超人信仰は労働者の消費を速めるので何一ついいことがない。

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