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『グイン・サーガ 9 紅蓮の島』
栗本薫著、ハヤカワ文庫 1981年12月発行

表紙はモンゴールのミアイル公子。天使のように無垢で優しく、義兄と慕うパロ公子の謀略で殺されなければならなかった子。その刺客に使われ、それゆえに母国パロからの離反を決意するマリウス。そのマリウスに関わる、この後も度々登場することになる宿屋兼居酒屋の《煙とパイプ》亭。この店はパイ皮をかぶせて焼いた壺入りの羊のシチューが絶品なんですよね。パイ皮を熱々の壺入りシチューにかき落としたのをフウフウ吹いて食べるの。トーラス名物。美味しそうな食べ物に事欠かないグインサーガの中でも屈指の人気料理。グインサーガの魅力の一つは、王侯貴族や将軍や大魔道士など世界を動かす人びとだけではなく、下々の庶民の生活や文化風俗も丁寧に描いているところだと思う。

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