訂正) ゾフィー兄妹(誤)
ショル(兄妹)
ショル兄妹の「抵抗」は、大戦末期のキリスト教リベラルの立場からの抵抗。
全く「共産主義者」ではなかっのだが、反「ファシズム」に光を当てること事態が「東」=「社会主義圏」を利するとして、長くショル兄妹の記憶は封じられて来た。
蓮実は『群像』インタビューで「ファシズム」の語が「それに関わる全員が同じ考えをしたかのような紋切り型」として機能する、とまたえらく「眠たい」ことを言っている。
「多様性」の例として蓮実が挙げているのが、例の「ワルキューレ」、国防軍首脳によるヒトラー暗殺計画であるのだから、「開いた口が塞がらない」とはこのこと。
この「ワルキューレ」参加人物は全員「世界に冠たるドイツ」の信奉者であり、単にヒトラー個人に責任を押し付けてドイツを「救おう」しただけ。当然、誰一人としてホロコーストに公然と反対した人間はいない。
戦後ある時期まで、親衛隊(SS)と区別された国防軍の「まともさ」が喧伝されたが、これは研究によって覆された。
しかし、蓮実のファシズム批判の拠り所がドイツ国防軍というところが、エスタブッリュメント好きの彼らしい。日本で言えば「重臣リベラル」といったところか。
そう言えば蓮実の父の名は「重康」だった。