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  昨日、JR電車の動画広告をなんとなく眺めていたら、中学生くらいの女性が、みんなで飛び跳ねて「世界は鉄でできている」と叫んでいた。

 勿論、「鉄Fe」は、地球や太陽などに最も多く存在する元素の一つである。

 しかし、電車の動画広告で元素の解説でもあるまい、と見ていたら、なんと「日本製鉄」の広告だった。

 たしかに、最近は強化プラスティックなどで代替できる部分も増え、それによって建築様式も世界的に変化したとは言え、鉄は素材として、われわれの生活の「至るところに」あるのは事実である。

 しかし、通常「鉄」という素材は製鋼の後、いわゆる「消費財」として一般市場に出回るわけではない。いわんや電車の動画広告を見て、「さあ、鉄を買うか」と思う人はいないと思う。

 これは「鉄は国家なり」といわれた旧日本製鉄の世間に向けた「勝利宣言」なのだろう。

 日清戦争の賠償金で始まった八幡製鉄所、1934年に日本製鉄となり、日中戦争、太平洋戦争と侵略戦争とともに膨張。
 
 敗戦後、財閥解体によって4分割。しかし1970年に八幡製鉄と富士製鉄が合併、新日鉄となり、2012年に住友金属を吸収し新日鉄住金、2019年には遂に念願の「日本製鉄」が復活。

 JRの動画はこれを寿ぐ企画、ということなのだろう。やれやれ。

こん!三宅芳夫さん✨
素敵な夕方を✨✨

>> 2012年に住友金属を吸収し新日鉄住金、2019年には遂に念願の「日本製鉄」が復活。

ご存じだと思いますが、日本製鉄のUSスティール買収が、今年の米国大領領選とも絡んで、ちょっと面倒なことになっています。

製鉄業自体には将来性の点ではかなり疑問があると思っています。日本たばこが、潮流を読まずに海外のメーカーを買収してきたようなことにならなければいいと。日本の国内資産を海外に流失させて、捨てるようなものですから。

さらに、バイデン民主党にとって、労組を強力な支持団体。しかも、製鉄業は軍事産業とも結びつきの強い基幹産業。それを外国資本の手に渡すことは、保守派の攻撃の的に。トランプとMEGAの標的になりかねません。

その広告、私には「勝利宣言」ではなく、一部の資本家、投資銀行、そして代理店の「売国宣言」に聞こえます。

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