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帰省した時に、東京湾沿岸が故郷の女性に久しぶりに会って、やっぱり海岸を案内された。
何度も訪ねているところだけど、昔の海苔漁の様子の展示があるからと再訪した。

海苔漁は冬の寒い今頃が旬で、寒いほど良い海苔になる、と言うことで、その女性は子供の頃に大人が作業している傍らで井戸のポンプを押して水を揚げる手伝いをしていたそう。
東京湾が少しずつ埋め立てられてきたが、大きく埋め立てられたのは1964年の東京オリンピックの前1963年で、この年で東京の漁師は廃業しなければならなくなった。
生活が変わってこの年人がたくさん亡くなったそうだ。

それまでは江戸時代と同じような生業が続けられていたそうだ。

多くの人と同様に私はオリンピックは近代化のきっかけで良い印象しかもっていなかったけど、この女性は顔を顰めて「いいえいいえ、大変だったんです」とおっしゃった。

展示の建物を出ると、「ふるさとの浜辺」と呑川の河口で手を合わせた。
関東大震災の犠牲者(朝鮮と中国の人)と東京大空襲の犠牲者の遺体が満ち潮でいっぱい流れ着いた場所だった。

東京に原発を、という意見をリベラルの人が度々おっしゃるのを見ると、悲しさと腹の底に沸々とした怒りを感じる。

地方対東京ではなくて、庶民対権力であり、少数対多数であり、いつも歴史の中で踏み躙られてきた庶民がいる。

だから私はそれを伝えなければいけない気持ちになる。

大勢の利益のために誰かが死ななくてはならないようなことは、どこであっても間違ってる。

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