岸田首相が党三役、政務官15人の更迭に踏み切るとのこと、13日の会期終了、捜査開始に向けて、いよいよ安部派総体への攻撃に移るようだ。

　「裏金システム」という比較的わかりやすい構図なので、事実上安倍派解体へと繋がる可能性がある。
　100人規模ともなれば、国際的には冷戦終結後のイタリアには及ばないまでも、それに近い事件に発展する可能性はある。

　イタリアも自民党長期政権と同じく、共産党を排除したキリスト教民主党を中心とし、社会党も加わった政治システムの構造汚職に検察のメスが入り、事実上それまでの政治システムは崩壊した。

　米国としては、韓国の民主化と同じく自民党支配の終焉に介入する理由はなかったのだけれど、日本は自民党が二つに割れて保守二大政党となり、今にいたる。

　その意味では今回は、30年さらに延長された「黒いシステム」にメスが入る、ことになるかもしれない。

　しかも新自由主義による社会の解体で台頭した21世紀の極右ポピュリズムの清算の課題もある。

　しかし、事が複雑なのは、これが派閥闘争として展開されていること。しかも、この構造汚職で事情聴収される党のトップが首相、と来ている。

　「自浄作用」を示した、とかで選挙に打って出るのか、はたまた小沢まで巻き込んだ「政界再編」となるのか？