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 グテレス国連事務総長が強く要請した、安保理事会での「人道的理由によるガザでの即時停戦」案(UAE提案)、米国の拒否権によって斥けられました。英国は棄権。

 この期に至っての米国の、この行為、第三者的には不可解な面もあるが、とにかく倫理的には、米国のいわゆる「リベラルの国際秩序」は完全に崩れ落ちた。

 政治的には「イスラエルは戦略的敗北向かっている」と批判した国防長官筋とバイデンーブリンケン国務相筋の間での「調整」ないし「権力闘争」が起こっているのだろう。

 しかし、米国が「内紛」をしている間にガザ地区では文字通りの「嬲り殺し」が展開されている。
 こうなってしまっては、これまでの国際法(戦時法・人道法)も根本的に見直すか、ないしは徹底的にイスラエルを断罪して「法」の面目を保つしかない。

 実際、白昼堂々220万人を狭い「地区」に閉じ込めて、正規軍が虐殺することなど、世界史の中でもそうあることではない。

 1965年6月30日、インドネシアクーデターでも100万人単位が虐殺されたが、これは主に武装民間組織によるもの。しかしこの時もCIAに加えてMI6(英国軍事情報部)も積極的に関与。

 結局世界連邦政府に至るには米英の「覇権」に対するチェック&バランスが必要、ということなのだろう。

WWII以降、特に米国が「リベラルの国際秩序」を優先していたかという問いに対して、それは疑わしいというのが事実なのだと思います。特にイスラエルに関しては、世界の市民からNOを突きつけられても変えることのない頑ななものです。

最近キッシンジャーが亡くなりましたが、彼は米国の外交政策を象徴する人物ですし、彼の小国を踏みにじっていく外交はその後の米国外交にも通底していると思います(それを「現実的」と表現することの)。ベトナム戦争においてはその隣国にも攻撃を平然と行っていましたし、中南米でCIA等が実行した多くの作戦は、自由選挙で選ばれた政権であっても容赦なく転覆させる、およそ「リベラル」とはほど遠いものです。

戦争の口実だった大量兵器が見つからなかった湾岸戦争もありましたし、アフガニスタンへの介入と一方的撤退など、自国の事情のみで強大な力を振り回す政権が続いてきた国、という認識しか私は持てません。

とはいえ、ロシアや中国の政権にシンパシーを持つことは不可能ですし、先生の指摘される「覇権に対するチェック&バランス」の困難さとともに、うんざりします。

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