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過去ツイートが削除されるということで、記録しておく。3.11の直後、正常性バイアスに冒された大衆がメディアをバッシング。Twitterの利用者は今より遥かに少なかったものの、いわゆる「ネトウヨ」はまだ跋扈しておらず、それでもこのようなツイートが溢れていた。

『原発特集でAERAが謝罪/「放射能くる」表紙に苦情
2011/03/21
「放射能がくる」とのタイトルで防護マスクの写真を表紙で大きく掲載した19日発売の週刊誌「AERA(アエラ)」3月28日号に対して苦情が寄せられ、出版元の朝日新聞出版が21日までにインターネット上で謝罪した。
 同社は、短文投稿サイトのツイッターとホームページで「編集部に恐怖心をあおる意図はなく、福島第1原発の事故の深刻さを伝える意図で写真や見出しを掲載しましたが、ご不快な思いをされた方には心よりおわび申し上げます」との謝罪文を掲載した。
 同社管理部によると、同誌の表紙と、同じ写真を使用した同誌の広告に対して、ツイッターなどを通して「恐怖心をあおっている」などの苦情が編集部などに寄せられたため、謝罪を決めた。
 同号は、「原発が爆発した」などの見出しで福島第1原発の事故を中心に特集。東京電力の事故対応の問題点を指摘し、放射線の人体への影響などを解説していた』(四国新聞)

今でこそ「政権に不都合なことは書かないメディア」が批判されるが、民主党政権までの時代はむしろ逆だったわけだ。大衆が、自分たちの信じたいことに反する「不都合」を書くメディアを叩く。「御用メディア」は大衆が育てた面もあることは忘れてはならない。

wikiではこの件を「不祥事」として記述している。
『2011年、東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所事故を受けて3月28日号(3月19日発売)の表紙に防塵マスクをつけた人物の顔のアップに、赤い文字の見出し「放射能がくる」を重ねたものを使用した。これに対して、「風評被害を助長する」「恐怖心をあおってどうするのか」「インパクトばかり求めている」などと非難が相次いだ[3][4]。同誌は、Twitterで謝罪を表明[5][6]。産経新聞の取材に「ツイッターに掲出したコメントにある通りです」と回答して、ツイッターでのコメントをもって公式コメントに変える意向を示していたが、最終的に、同誌公式サイト上での編集長尾木和晴名義での謝罪を行った[7]。また、このような危機を煽る報道姿勢に反発し野田秀樹は、連載していたコラムを4月4日号をもって自ら打ち切ることを表明した[8]。 一方で当時の副編集長で、のちに編集長にもなった浜田敬子は「ものすごい批判にさらされて……、最悪のケースは休刊になるかもしれないとまで思いました。ただし、ちゃんと取材していたので内容に自信はあり、後に正しい報道だったことも判明しました」[9]との見解を表明している』

結局このような報道はアエラに限られ、ほとんどのメディアが「絆」を強調する報道に雪崩を打つ。フジテレビは特に顕著で、「ひとつになろう、ニッポン」というキャンペーンを張っていたと記憶している(『ごきげんよう』で小堺一機が毎回番組の始めにこれを言うので気持ち悪かった)。「食べて応援」等もTwitter上に溢れた。不安を口にすれば、メディアはそれを「風評被害」とした。それは結局、今日まで続いているわけだ。
この流れの中から山本太郎が出てきたことも忘れるわけにはいかない。彼がそれで芸能界から完全に干されたことも。

謝罪する必要なんてなかったのに。当時の敗北感と恐怖が思い出されます。今に続く被曝環境無視の暗示だったのかもしれませんね。

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