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しかし、このための軍事予算、米国の政治システムでは議会を通さないと確保できません。

そのために世論の煽るために仕掛けられたのが「ソ連の膨張」論、そして知識層向けには「二つの全体主義」論でした。

「全体主義」の概念からはイタリア、日本は外れます。ナチスドイツとソ連だけが「全体主義」に入ります。

ですから、日本で安易に「全体主義」概念を振り回す人は一度立ち止まってこの文脈を考え直した方がいい。「全体主義」、「ファシズム」、「軍国主義」これは学術的にはすべて別の概念です。

さて、このWWII以後の米の覇権を「帝国主義」と呼ぶべきかどうかは定義の問題。まずはWWI前の列強帝国主義とは別の概念です。

日本を例にとってもわかるように、公式の植民地としてしまっては統治及び福祉のコストも負わなければなりません。また仮に日本が米国の州となれば大統領選のキャスティングボードを「日本人」が握ることになります。

そうではなく、米国は日本を軍事的・外交的にのみ支配下に置き、米軍基地のコストはすべて日本に負わせながら、内政面では一定の自治を与える、という道を選択しました。

これは独・伊などの旧枢軸国でも同じ。この戦略を「基地帝国」と呼びます。

仏のみはド・ゴールの時にNATOを脱退し、仏領内の米軍を退去させました。

なるほど。地位協定なんかも、ご指摘の文脈で考えた方がわかりやすいですね。

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