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最近、植物に関する新書を読んでいて思ったのだが、人間は植物を栽培化し品種改良する中で、食味を高めるために植物がもともと生産していたエグ味や苦味のようなものを減らすようにした結果、野生動物による食害が頻繁に発生するようになったのでは無いのだろうか?

必ずしもエグ味や苦味を生じさせる物質に毒性があるとは言えないが、一方で、ヒトをはじめとする動物がそのような感覚を手に入れるようになったのは、毒物の摂取を防ぐためだと考えられるので、それなりに相関しているとは思われる。

現在は農薬を使って食害を防いでいるが、手間がかかるし、新規に作られた化学物質の場合は安全性や環境への影響がどうしても不透明になってしまう面がある。

ここ二十年くらいは、農薬の作用をするような物質を生産する遺伝子を、野菜のゲノムに組み込む流れができているが、よく考えてみると、先祖返りのような感じがしなくも無い。

それなら、いっそ、オリジナルに立ち返って、もともと生産していた毒の発現するタイミングや量だけを調整する方向で遺伝子を改変する方が素直ではないのだろうか?

栽培化の歴史の中で、そのような毒に対する対処の仕方については知見が豊富にあるので、ヒトや野生動物への毒性や生態系への影響についても、比較的想定しやすいのでは無いかな。

未来の農学の方向性を指し示せたような気がして、興奮している。

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