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SS②
「雲深不知処は禁酒だ。それは屋根の上だろうと地中だろうと同様だ」
「はい」
 魏無羨は神妙に返事をする。その態度を見て藍啓仁も静かに諭す。
「しかし静室でのことは忘機の居処ゆえあれに任せているだけだ。拡大解釈するでない」
「つまり静室に戻って飲めってことですね」
 藍啓仁が雷を落とす前に帰ろうと酒甕を抱えて廊下へ飛び降りる。目の前に下り立った魏無羨に藍啓仁は片眉を上げた。
 藍先生おやすみなさい、と拱手で挨拶をしてから走って離れる。走るでない! と結局叱られたが魏無羨も悪びれた風もなく顔だけ振り向いて返す。
「藍先生こそ大声禁止ですよ」



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