杉江松恋さんとの月例SFレビュー番組「これって、SF?」、5月号(4月刊行分)その3です。
私は、ケヴィン・ブロックマイヤー/市田泉訳『いろいろな幽霊』(東京創元社)を紹介しました。
いわゆる"幽霊譚"という言葉から連想されるものとはちょっと違う、変な幽霊の話が100篇入っています。目次がテーマ別になってるのに、巻末でさらに細かく分類して再読を促す……というか、さらに混ぜ返す感じも楽しいです。
動画では少し内容を喋りすぎたかもしれません。ぜひご自身でお気に入りの幽霊を見つけてください。
杉江さんが紹介されたのは、空木春宵『感傷ファンタスマゴリィ』(創元日本SF叢書)です。
全5篇、個人間の関係だけでなく社会によって刻まれた切実な痛みや呪いを描き、困難ながらも抗う術を模索しています。内容と分かちがたく結びついた時代設定や文体も読みどころです。
前作『感応グラン=ギニョル』とはもちろんテーマ的に響き合っているのですが、思わぬところでのリンクも。
https://www.youtube.com/watch?v=gsskIGe52ek
同じく告知で杉江さんが紹介されている、V林田さんの『麻雀漫画50年史』(文学通信)はこちらです。私も買いました。
https://bungaku-report.com/books/ISBN978-4-86766-049-2.html