杉江松恋さんとの月例SFレビュー番組「これって、SF?」、2月号(1月刊行分)その2です。
私は、ディヴィッド・ウェリントン/中原尚哉訳『妄想感染体』(ハヤカワ文庫SF)を紹介しました。
調査船がことごとく消息を絶ってしまう植民惑星で起こっていたこととは? 人はもちろん、AIも狂わせてしまう病原体が登場するSFホラーの開幕篇です。軌道上がお化け屋敷みたいになってます。新型AIが狂って行く中、旧型AI、ラプスカリオンの活躍が楽しい。
杉江さんが取り上げられたのは、芥川賞候補にもなった小砂川チト『猿の戴冠式』(講談社)です。
人語を学習させられたボノボと、競技と距離を置いている競歩選手の奇妙な交流が描かれます。小砂川作品は虚実の混ざり方が独特ですね。紙数の関係でSFマガジンでは取り上げていないのですが、前作『家庭用安心坑夫』も含めて、SF・幻想小説読者にもおすすめです。
https://www.youtube.com/watch?si=xMjF92CEaZk-J3pU&v=kZFCoaGjwBk&feature=youtu.be