インコ
塔で暮らすインコは安定はしているけどその暮らしはもう持たない。なぜなら塔が崩れるから。塔を自分で築くことのできないインコは創造性を持たずに、他者のそれに寄生する存在なのではと思った。オモコロの人たちはそれを(ジブリ論と読んだときに)スタジオジブリの社員であると解釈していたけど私は単純にオタクというものは皆インコなのではないかと思ったのだった。人の塔に住めず、外でわらわらを喰う者は創作者であり、インコはそれをしない(できない)。創作には大なり小なり人の「悪意」が織り交ぜられる、インコはその悪意によって肥大しながらも、悪意に無頓着である。自分が包丁を研いでいることに対しても特に何も思っている様子はない。自省的であるペリカンとは違い、ただすべてを寄こせと要求する強欲な存在である。インコ大王はその中で頭一つ抜けている存在で、しかし自分で塔を積み上げようとするけど結局はできない。癇癪を起す。インコ大王に出来ることはヒミを連れて石の悪意を打ち消すことだけで、それは他者の創作性に依存した行動に過ぎない。頭でっかちに育ったインコの末路。