昴流が神威に対して、星史郎が自分をどう見ているかという話をするシーンで「あれは蔑んでいる目だった」って言う辺り、前は(それは勘違いですよ……)と思ったんだけど、今は(多分それも本当なんだよな……)と思う。星ちゃんは昴流が好きだけど、同時に昴流のことを確かに下に見てはいて(昴流が普通のの人間社会に生きて埋没できるような、凡庸な人である、という認識が多分彼にはある)、だからこそ昴流は自分を殺しにくるだろうと決めつけていた訳だよね。
北都が星ちゃんに昴流の特異さを説くシーンがあるけれど、多分彼はあの時点ではそのことについて骨身に沁みて理解していた訳じゃなくて、死ぬ間際にやっと気付くんだよね……。自分が好きになった相手は普通の人じゃない、というより自分と同じ地平まで来てくれる人だったんだ、みたいなことに。